リウマチ・症状・治療

リウマチの症状と治療法

関節はなぜ炎症を起こし痛むのか

関節は、骨と骨のつなぎ目であり、体重を支えたり、身体をスムーズに曲げたり伸ばしたりするための器官です。
骨のほかに軟骨、滑膜、関節腔、関節液、関節包、靭帯で構成されています。

 

骨の先端部は軟骨で覆われています。
骨と骨とのつなぎ目は関節腔という袋状の空間があり、そこには粘り気のある関節液で満たされています。
軟骨は水分を80%も含んだ弾力性のある軟らかい骨で、関節腔を満たしている関節液とともに、衝撃を吸収したり、骨と骨がスムーズに動けるようにする働きをします。
関節液は、関節包内の滑膜で産生されます。
関節液は軟骨に栄養補給するという大切な役割もあります。
靭帯はこれらの組織の一番外側にあり、主に横ブレを防ぐためにあります。

 

ところがみずみずしく弾力圧があった軟骨も、加齢とともに水分がなくなって硬くなります。
すると動かすたびに軟骨の表面がこすりあわされてすり減っていきます。
そこで削り取られた骨片が滑膜に取り込まれた結果、滑膜で炎症物質を産生してしまいます。
これが老化による変形性関節症を引き起こします。
もともと炎症とは、体外からの刺激から生体を守るための防御本能です。

 

ケガをしたり捻挫をしたりしても炎症が起きますが、まさにこれは治るための傷みです。
ところがリウマチは、体外はからもたらされた刺激ではなく、体を構成する成分が攻撃対象となります。

 

リウマチとは筋肉や骨が冒されて手足などが痛む病気

リウマチとはギリシャ語で「流れる」という言葉が語源だといわれています。
脳から全身に悪い液が流れてきて痛みが出る、あるいは痛みが流れるようにどんどん移動することから病名がついたともいわれています。

 

リウマチとは筋肉や骨が冒されて手足や背骨が痛む病気の総称です。
広義には五十肩や腱鞘炎などもリウマチの一種です。
狭義でリウマチといえば、関節リウマチのことをいいます。
関節リウマチとは、全身の炎症性疾患ですが、特に関節に炎症を起こす原因不明の病気です。

 

関節の炎症によって、痛み、発赤、発熱、腫れが見られ、やがて関節の骨が破壊されて、機能障害が起きます。

 

関節には関節炎が起きやすい関節とそうでない関節があります。
起きやすいのはひじ、手首、手の指の第2、3関節、ひざ、足首、足の指の付け根の関節です。

 

リウマチは、圧倒的に女性に多く、約9割を占めています。
30歳代から増えはじめ40歳代が発症のピークとなります。

 

関節リウマチは、体中の様々な関節に「痛み」と「はれ」が出て、変形し、機能障害が進んでいく病気です。
原因については、だいぶ解明されてきましたが、まだ不明な部分が多く治療法も確定的なものがありません。

 

いったん発病すると、多くが生涯にわたってこの病気とつきあうこととなり、その悩みや苦しみは大変なものです。

 

関節リウマチの治療は、年々進歩を見せています。
痛みや変形を最小限にコントロールする薬も開発されていますし、人工関節や頸椎の手術など、外科的療法の分野でも先端的な科学技術が導入され、積極的な治療が可能になっています。
「生物学製剤」が日本でも承認されるようになり、リウマチ治療が大きく変わろうとしています。

 

関節リウマチの場合、前向きに明るい気持ちで毎日を過ごせるように生活環境をととのえることは、薬や手術にもまさる治療法はないでしょうか。

 

リウマチとはどんな病気か

リウマチというと、普通は、まず「関節リウマチ」のことを思い浮かべます。
しかし、実は、膠原病や痛風もリウマチです。
学問的には「リウマチ性疾患」といいます。
リウマチはまだまだ、医学的に解明されていない部分の多い病気です。

 

関節リウマチは、関節の中にある滑膜という組織が炎症を起こし、激しい痛みや、関節のはれ、破壊、変形などをもたらす病気です。
滑膜に炎症を起こす免疫異常とは?
関節の変形はどんなプロセスをたどるのでしょうか?

 

リウマチは一つの病気ではない

関節リウマチだけが、リウマチではありません。
全身性エリテマトーデスなどの膠原病、痛風、リウマチ熱などがあり、病気が起こる原因も様々です。
その種類は200以上及びます。

 

共通する症状は関節の痛み。
しかし、痛みの原因は異なります。

 

リウマチは、狭い意味では関節リウマチをさしますが、広い意味でとらえると、一つの病気ではありません。
関節や関節の周囲の骨、靭帯、腱などが痛む病気全般をさし、その種類は200以上にものぼるとされています。

 

これらの病気は、関節が痛むという共通の症状があるものの、病気のメカニズムはそれぞれ異なることが19世紀末から20世紀にかけて明らかになりました。
いまではリウマチのことを、専門的には「リウマチ性疾患」と呼びますが、まぎらわしいため、このサイトでは「リウマチ」と呼ぶことにします。

 

1942年、米国のクレンペラー博士は「膠原病」という概念を発表しました。
全身性エリマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、関節リウマチ熱、結節性多発動脈炎の6つの病気には、結合組織(臓器などをかたちづくる線維性組織)に共通の病変が起こることを示したのです。

 

また、相前後して、痛風は「代謝の異常」が原因になることや、リウマチ熱は溶連菌という微生物による「感染」が原因になるとわかってきました(そのため、いまリウマチ熱は膠原病からはずされる方向にあります)

 

リウマチの原因について、現在までにわかっている範囲で、おおまかに分けたものが下の表です。

 

原因 痛みのメカニズム 病気
免疫の異常(膠原病グループ) 外敵(ウイルスや細菌)から自分を守る免疫機能に異常が起こり、自分の体を攻撃するようになって、関節に炎症を起こし痛みが出る

●関節リウマチ
●全身性エリテマトーデス
●強皮症
●多発性炎症
 など

骨、軟骨の変形 加齢(老化)や外傷が引き金となり、関節の軟骨に変形が起き、二次的に骨が変形し、痛みが起こる

●変形性関節症
 など

細菌のウイルスの感染

細菌ウイルスが入り込んで、関節に炎症を起こしたり、免疫異常を引き起こし、、痛みが出る

●リウマチ熱
●ライター症候群
●ウイルス性関節炎
●真菌性関節炎
●強直性脊椎炎
など

代謝の異常

様々な物質を体内で利用しやすいように分解、合成するプロセスが代謝。
この機能に異常が起きて、尿酸やカルシウムなどの物質が関節にこびりつき、炎症を起こす

●痛風・偽風痛
●甲状腺、副甲状腺疾患
●糖尿病性関節炎
 など

 

関節リウマチの診断とその基準になるもの

医師でも難しい、リウマチの早期発見。
米国や日本では、いくつかの診断基準が設けられています。

 

確実な症状や検査法はなく「診断基準」を参考にする

関節リウマチには、病気を確定するための、決めてとなる症状や検査法がありません。
関節リウマチは、医師にとっても診断が難しい病気です。

 

米国では、全人口の8%にのぼる2,000万人もの人が、リウマチで悩んでいるともいわれています。
それだけに、関節リウマチの研究も進んでいて、その研究をもとにした「診断基準」が設けられています。

 

米国の診断基準は、日本でも多くの病院で参考にしていますが、ここにあげる症状は病気が進んでいる状態で、早期の関節リウマチは、この基準では見落とされがちです。

 

そこで日本でも、厚生労働省が独自の診断基準を設けました。
6つの項目をあげ、そのうち4つがあてはまれば早期の関節リウマチと判断できる、というものです。
日本リウマチ学会でも、早期関節リウマチの診断基準をつくっています。

 

なお、関節リウマチは、病気が進むにしたがって、日常生活の動作が不自由になっていく病気です。
そこで米国のスタインブロッカーは、4つのクラスに分類した「日常生活動作における機能分類」を提案しています。
これは、病気の進行度を動作能力からはかる方法として、いまでも広く使われています。

 

 

 

〜参照サイト〜
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